2013年10月1日(火)読了
作品情報
タイトル ホテルローヤル
著者 桜木紫乃
シリーズ
初刊出版社 集英社
レーベル
初刊発行日 2013年1月10日
書籍情報
出版社 集英社
レーベル
判型/ページ数 B6/200ページ
初版発行日 2013年1月10日
版数 初版 第4刷
発行日 2013年7月30日
定価(本体) 1,400円
購入日
普段はなかなか読書をしたくてもまとまった時間をとれないのですが、昨日今日と風邪なのか体調を崩していて、少しまとまった時間をのんびりと過ごすことができましたので、読みたかった本をまとめ読みしました。ということで、今日読んだのは「ホテルローヤル」です。

「ホテルローヤル」は今年の直木賞受賞作で、北海道の湿原の見える高台にあるラブホテル「ホテルローヤル」を中心に繰り広げられる短編7編で構成される作品です。最初の短編が、「シャッターチャンス」。これは、廃墟となった「ホテルローヤル」に入り込み、男女が写真撮影するという話なのですが、正直、この短編だけでは、文章も理解しにくく、ふたりの行動も全然ピンときませんでした。しかし、短編を読み続けると、時間軸が前に前にさかのぼっていくのと、それぞれの短編がきちんとどこかでリンクされていることがわかってきて、全体がホテルローヤルの栄枯盛衰の物語であることが明確にわかってきます。そうすると、実に面白い構成と内容のひとつの作品に思えてきます。ホテルローヤルがまったく出てこない短編「せんせぇ」も、実はホテルローヤル終焉の重要な出来事の布石の物語となっています。読み終わったあとにもう一度すべての物語をそのリンクを確認しながら(ひょっとして気づいていないリンクもあるかも)読み返したくなります。軽く楽しめる面白い作品でした。

ちなみに、作者桜木紫乃の実家がタイトルと同じ名前のラブホテルを経営していて、この作品を書くことで実家がラブホテルだったというわだかまりに向き合えたというようなことを直木賞受賞インタビューで聞いた記憶があります。
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。