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ただ、運が悪かっただけ |
50台の十和子は、幼い頃から理屈っぽい性格でどんなものごとにも意味づけをしたくなる。末期がんで余命いくばくもない現在も、自分の過去についてもこうすればよかったとか、ああすればよかったとか思いを巡らせている。そんな中で、残される無口でおとなしい夫に何か残せないかと思い立ち、夫が囚われている過去の忌まわしい記憶を、自分が死ぬときに持っていくことを提案する。夫は、「俺は昔、人を死なせたことがある」と語り始める。その話を聞いた十和子はその真実を理詰めで考え、夫の肩の荷を降ろす結論に導く・・・ |
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埋め合わせ |
教師の千葉秀則は、夏休みに自分のミスでプールの水を流失してしまう。過去に同じことをして多額の水道料金を弁済したという過去の記事を見て、このことを隠蔽しなくてはと考える。いたずらによって水を出したままになっていたということで様々な工作を試みるが、同僚の五木田に感づかれてしまう。しかし、五木田はそれを報告せずに秀則に隠ぺいの協力を申し出る。五木田のその目的は・・・ |
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忘却 |
武雄の住むアパートの隣室の笹井三男が孤独死した。暑い時期に電気代を滞納していてエアコンをつけずに昼寝をしていて亡くなったらしい。それを聞いた武雄は、自分のところに誤配されていた笹井宛の電気代滞納通知を認知症の妻が笹井に渡すのを忘れたことを思い出す。妻はそのことを覚えていなかったが、武雄はいつ思い出すか気が気ではなかった。そんな時、自分の家の電気代が急に安くなったことから、笹井のしていたことが明らかになる・・・ |
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お蔵入り |
無名映画監督の大崎祐也は、ベテラン俳優・岸野紀之の出演許諾によって、やっと大きな映画作品を撮るチャンスを得ていた。岸野の役に入り込んだ演技により、撮影は順調にクランクアップした。しかし、そんな時に岸野の麻薬疑惑が持ち上がり、大崎とプロデューサーの森本は真実を岸野に詰め寄る。映画が上映中止になってしまうと感情的になった大崎は岸野をベランダから突き落としてしまう。岸野と共演の若手・小島郁人が口論していたというある女性の証言から、殺人の疑いは小島に向けられる。小島が犯人になってしまうと映画上映できなくなると思った大崎は、証言者の女性の嘘を暴きに会いにいくのだが・・・ |
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ミモザ |
料理研究家の荒井(市川)美紀子は、サイン会で昔付き合っていた瀬部庸平と再会する。瀬部とは9年前にアルバイトで働いていたオフィスで出会い、紀美子は妻帯者である瀬部と付き合っていたが、紀美子が瀬部の妻に会いに行ったことから関係が途絶えた。紀美子はなぜ瀬部が今頃会いに来たのかを訝しがるが、呼び出しに応じてしまう。瀬部の目的がお金だとわかった時には、結婚していた紀美子には瀬部の存在が恐怖になっていて断れなくなってしまっていた。ある日、瀬部は紀美子の住む部屋を訪れいつものようにお金をせびるのだが、その時に紀美子の夫が帰宅する・・・ |